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院長ブログ
親知らずって、ホントに抜くべき?痛みやトラブルの原因から賢い選択まで!
「親知らず」って聞いたことはありますか? もしかしたら、今まさに痛みや腫れに悩まされている方もいらっしゃるかもしれませんね。
「抜くべきなの?」「放っておくとどうなるの?」そんな疑問をお持ちの方も多いと思います。今日は、そんな親知らずについて、皆さんが知っておきたいことを分かりやすくお伝えしますね!
親知らずって、そもそもどんな歯?
親知らずは、前から数えて8番目、つまり一番奥に生えてくる永久歯のことです。正式には「第三大臼歯」と言います。だいたい17歳から20代前半くらいに生えてくることが多いのですが、「親の手を離れ、物事の分別がつく頃に生えてくるから」という理由で「親知らず」と呼ばれるようになった、なんて言われています。(ちょっとロマンチックですよね!)
でも、実は親知らずって、他の歯と違ってまっすぐきれいに生えてくることの方が少ないんです。現代人は顎の骨が小さくなっている傾向があるので、親知らずが生えるスペースが足りないことが多いんですね。

親知らずがトラブルを起こしやすいワケ
スペースが足りない親知らずは、色々な生え方をします。
- 斜めに生える
- 横向きに生える(完全に骨に埋まっていることも!)
- 歯ぐきに一部だけ埋まった状態
こんな風に生えてくると、何が問題になるのでしょう?
磨きにくい! 虫歯や歯周病のリスク大!
一番奥にあって、しかも斜めや横向きに生えていると、歯ブラシが届きにくく、食べかすが溜まりやすくなります。結果的に、親知らず自体が虫歯になったり、その周りの歯ぐきが歯周病になったりするリスクが非常に高まります。 特に、親知らずが中途半端に生えていると、その周りの歯ぐきが炎症を起こし、腫れて痛むことがあります。これを「智歯周囲炎(ちししゅういえん)」と呼びます。ひどくなると、顔が腫れて口が開けにくくなったり、飲み込むのもつらくなったりすることもあります。
手前の歯にも悪影響!
横向きに生えた親知らずが、その手前にある健康な奥歯(第二大臼歯)を押してしまったり、その間に食べかすが挟まって虫歯や歯周病の原因になったりすることがあります。せっかくの健康な歯が、親知らずのせいでダメになってしまうのは避けたいですよね。
歯並びが悪くなる原因に?
親知らずが手前の歯を前に押す力で、全体の歯並びが乱れてしまう可能性も指摘されています。特に矯正治療をしている、あるいはこれから矯正を考えている方にとっては、親知らずの存在が治療の妨げになることもあります。
親知らず、抜いた方がいいの?抜かなくてもいいの?
さて、一番気になるのが「抜くべきか、抜かないべきか」ですよね。これは、親知らずの状態や、お口全体の状況によって異なります。
抜かなくてもいいケース
- まっすぐきれいに生えていて、しっかり機能している。
- 上下の親知らずがきちんと噛み合っていて、虫歯や歯周病のリスクが低い。
- 完全に骨の中に埋まっていて、今後トラブルを起こす可能性が低いと判断される。
このような場合は、無理に抜く必要はありません。他の歯と同じように、大切にケアしていきましょう。
抜歯を検討した方がいいケース
- 虫歯になってしまった、またはなりやすい親知らず
- 智歯周囲炎(歯ぐきの腫れや痛み)を繰り返す親知らず
- 手前の歯に悪影響を与えている親知らず(虫歯や歯周病の原因になっている場合)
- 歯並びを悪くする可能性がある親知らず(矯正治療を検討している場合など)
- 顎関節症の原因になっている可能性がある場合
親知らずの抜歯って痛い?大変?
「親知らずの抜歯は痛い」「腫れる」というイメージをお持ちの方も多いかもしれません。確かに、他の歯の抜歯に比べて、少し時間がかかったり、術後に腫れや痛みが出やすかったりすることもあります。
しかし、今は麻酔がしっかり効いた状態で処置を行いますので、抜歯中に強い痛みを感じることはほとんどありません。抜歯後の痛みや腫れに対しても、痛み止めや抗生物質を処方したり、必要に応じて冷やしたりすることで、かなり抑えることができます。
もし、ご自身の親知らずの状態が気になるようでしたら、まずは一度、歯科医院でレントゲンを撮って診てもらうことをお勧めします。当院では、患者さん一人ひとりの親知らずの状態を詳しく診査し、抜歯が必要かどうかの判断、そしてもし抜歯が必要であれば、どのような方法で抜くか、術後の注意点なども含めて丁寧にご説明いたします。
「親知らず、どうしようかな?」と悩んでいるなら、ぜひお気軽にご相談くださいね。あなたの不安を少しでも解消できるよう、全力でサポートさせていただきます!
